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逆流性食道炎による吐き気の原因と対処法

2025.12.15

「胃がムカムカして吐き気がする」「喉に酸っぱいものが上がってくる感じがする」といった症状に悩まされていませんか。こうした不快感が続くときは、逆流性食道炎が関係しているかもしれません。

この記事では、逆流性食道炎がなぜ吐き気を引き起こすのか、どのような治療やケアが有効なのかをわかりやすく解説します。日常生活で実践できる対策も含めてご紹介しますので、症状の改善に向けた第一歩としてお役立てください。

逆流性食道炎と吐き気の関係

逆流性食道炎による吐き気は、胃酸が食道へ逆流して粘膜を刺激することで起こります。食道は酸に弱いため炎症が生じやすく、胸やけや痛みとともに吐き気が現れることがあります。胃に食べ物が長く残って内圧が高まると逆流がさらに起こりやすくなり、不快感が続く原因になります。症状には個人差があり、放置すると悪化することもあるため注意が必要です。

逆流性食道炎で吐き気が起こる主な原因

下部食道括約筋の働きが弱くなる

逆流性食道炎の吐き気は、胃酸が戻らないよう働く下部食道括約筋が弱まることで起こります。加齢や肥満、姿勢の癖などが影響し、逆流が増えやすくなります。特に食後すぐ横になる習慣や、前かがみの姿勢は胃の圧力を高め、吐き気が出やすくなる要因です。

食生活の乱れが逆流を促す

脂っこい料理、アルコール、カフェイン、チョコレートなどは胃酸を増やしたり筋肉を緩めたりし、逆流を起こしやすくします。一度に食べすぎる習慣も胃の内圧を高めるため、胸やけや吐き気が出やすくなります。

ストレスや睡眠不足による影響

ストレスが続くと自律神経が乱れ、胃腸の働きが弱まりやすくなります。胃に食べ物が長く残ると胃酸が増え、逆流の頻度が上がります。睡眠不足も同じように胃腸のリズムを乱し、吐き気が続きやすい状態をつくります。

病院での検査と治療の流れ

吐き気が続くときは、原因を確かめるための検査が必要です。診断では主に問診と内視鏡検査が行われ、症状の特徴や生活習慣を確認しながら、食道の炎症の有無を直接観察します。内視鏡ではほかの病気との区別もできるため、適切な治療につながります。

治療は薬を中心に進められます。胃酸の分泌を抑える薬や、胃の動きを整える薬を使うことで、刺激が軽減され吐き気が落ち着いていきます。症状が強くない場合は、制酸薬が役立つこともあります。服薬を続けると、多くの患者様が数週間で改善を実感します。

薬で十分に良くならないケースでは、外科的治療が検討されます。ただし、重い症状でなければ、生活習慣の見直しと薬の併用でコントロールできることがほとんどです。治療の効果を保つには、医師の指示に沿って薬を正しく使い、経過を確認することが 大切です。

逆流性食道炎による吐き気の特徴

逆流性食道炎の吐き気は、食後に強まりやすい点が特徴です。特に脂っこい料理や量の多い食事のあと、しばらくしてムカムカするケースがよく見られます。横になったときや前かがみの姿勢で悪化する傾向もあり、日常の動作が症状に影響することがあります。

吐き気と一緒に「酸っぱい液体が上がってくる感じ」や「喉が焼けるような感覚」を伴うこともあります。胃酸が実際に食道まで逆流しているサインで、喉の違和感や咳、声のかすれが出る方もいます。

反面、胸やけがないのに吐き気だけが続く場合もあり、単なる胃の不調と勘違いされることがあります。症状が長引くと生活に負担がかかるため、気になる状態が続くときは医療機関で確認しておくと安心です。

日常生活でできる予防とケアのポイント

食事の見直しと胃への負担を減らす工夫

逆流性食道炎の予防には、まず食事量と内容の調整が 重要です。
一度に多く食べず、腹八分目を意識すると胃の圧力が下がり、逆流が起こりにくくなります。
脂っこい料理や刺激の強い香辛料は胃酸の分泌を増やすため控えめにし、消化の良い食材を選ぶと負担を軽くできます。

食後の姿勢と就寝時の工夫

食後すぐに横になると、重力の影響で胃酸が食道へ戻りやすくなります。
食後2〜3時間は横にならず、就寝前の食事は避けましょう。
眠るときは上半身を少し高くすると逆流を防ぎやすくなります。高めの枕や、ベッド頭側を数センチ上げる方法も有効です。

体重管理とストレスケア

肥満は腹圧を高めるため、適度な運動を取り入れて体重を整えることが予防につながります。
ストレスや睡眠不足は自律神経に影響し、胃腸の動きを乱します。深呼吸やストレッチでリラックスする時間をつくることで、胃の働きが安定しやすくなります。

まとめ|逆流性食道炎による吐き気は適切なケアで改善できます

逆流性食道炎による吐き気は、胃酸が食道へ逆流することで起こります。下部食道括約筋の機能低下や食生活の乱れ、ストレスなどが主な原因となり、放置すると症状が悪化することもあります。適切な診断と治療を受けることで、多くの方が症状の改善を実感されています。

逆流性食道炎による吐き気は、適切な治療と日常のケアで改善が期待できる症状です。「いつもと違う」と感じたときは、体が発している大切なサインかもしれません。吐き気が数日以上続く場合や、生活に支障が出ているときは、早めに相談することで安心につながります。気になることがあれば、当院へご相談ください。

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